川尻町 加瀬川と熊本城下 坪井川で行われています。
熊本市内では、毎年8月15日に川尻町 加瀬川流域で行われている「精霊流し」が特に有名で、 数百年の伝統を持つと伝えられています。日没後、読経が始まり、読経と雅楽の中、約3,000基の万灯篭が川に流されます。その明かりに導かれるように、お供え物を載せた約200 隻の精霊舟が静かに流され、その側では、仕掛け花火や打ち上げ花火など約1,000発の花 火が夏の夜空を彩ります。
また、熊本市中心地を流れる坪井川では、戦前盛んだった精霊流しを復活させようと、流域の 住民有志らでつくる「熊本城城下町精霊流し市民の会」の方々が、2005年から毎年7月15日に、熊本城長塀前(熊本市役所前付近)から精霊流しを行っています。
かつて熊本城下を流れる坪井川では、「渡し」と呼ばれる小舟が行き交い、子供たちが水遊びに 興じていたそうで、夏になると川面には精霊流しの光が揺らめき、人々はそこに色々な思いや 祈りを込めていたそうです。
川面に揺れる光の帯に、手を合わせ祈りを込める人々の姿・・・・そこには、日本人の持つ 「こころ」が映し出されているような気がいたします。