臨終の告知とその後の手続き
病院で臨終を告げられた後、ご遺体は看護師が清拭を行い、病室から霊安室に安置されます。その後、自宅もしくは通夜・葬儀が執り行われる場所に搬送します。搬送は葬儀社や搬送業者に依頼しますが、依頼先を決めていない場合、病院に相談すれば紹介してもらえるケースもあります。尚、故人がアイバンクや臓器提供意思表示があり、家族が同意した場合は、ただちに連絡する必要があります。
遺体の安置と枕飾り
病院から搬送したご遺体は、頭を北にして布団に寝かせます。建物の構造上で、頭を北にできない場合は、西に向けて安置します。ご遺体のそばに「枕飾り」を設置します。小さな机の上に、香炉・燭台・花立てを置きます。そのほかに、リン(鐘)、お水、枕飯などを置きます。花立てには白菊やシキミを1本差し、香炉には線香、燭台にはローソクを立てます。(一部 宗教宗派により異なります)
喪主を決める
喪主を決定します。喪主は故人と最も縁の深い人が務めます。一般的には故人の配偶者・子ども(長男・長女)・親・兄弟姉妹の順で決定します。ただし、故人が生前指定していた場合や家族で決めていた場合はこの限りではありません。尚、かつては故人の妻が健在であっても、男性(長男や次男など)が喪主を務める習慣がありましたが、近年では、妻が健在であれば喪主を務めることが多くなっています。
葬儀社との打ち合わせ
喪主が決定したら葬儀社の担当者に葬儀の方針を伝え、通夜・葬儀の詳細を決めます。通夜、葬儀の日時・宗教宗派・葬儀会場・規模や予算など具体的に打ち合わせをします。通夜、葬儀の日時は、宗教者と火葬場の空き状況の確認が必要になります。打ち合せが深夜の場合は、翌朝に日程と時間を確認します。
葬儀費用について
葬儀費用は、一般的に「葬儀基本費用」「接待飲食費用」「公的費用」の3つに分かれます。葬儀基本費用とは、棺や骨壺・霊柩車など葬儀に必要な費用を言います。接待飲食費は、料理や飲み物などの接待費用を言います。公的費用とは、宗教者へのお礼や火葬料金などを言い、この3つの合計金額が葬儀費用になります。
通夜前の準備
通夜の前に準備していただくのは「遺影写真」「受付係の手配」「納棺の準備」などです。遺影となる写真は、できるだけ鮮明なものを準備します。データでの加工も可能です。受付係は、親族や友人に依頼します。会社関係の参列が多く予想される場合は、勤務先にお願いすることもあります。納棺の準備は、故人に着せる服を準備します。以前は白い着物が一般的でしたが、最近では故人愛用の服を用意されるケースも増えています。
通夜・葬儀の流れ
一般的な通夜の流れと進め方
(仏式の場合)
(宗教宗派や地域の習慣により順序、内容が異なる場合がございます)
- 受付開始
- 弔問者の受付を開始します。
- 遺族・親族着席
- 開式15分前までには、喪主、遺族、親族は着席します。
- 導師入場・開式
- 導師が入場します。参列者は黙礼で迎えます。
- 読経・焼香
- 約30~40分間 読経が行われます。その間に焼香を行います。
- 導師退場
- 導師が退場します。参列者は黙礼で見送ります。
- 喪主挨拶
- 喪主または遺族代表者が挨拶をし、通夜ぶるまいの席に促します。
- 通夜ぶるまい
一般的な葬儀の流れと進め方
(仏式の場合)
(宗教宗派や地域の習慣により順序、内容が異なる場合がございます)
- 受付開始
- 弔問者の受付を開始します。
- 遺族・親族着席
- 開式15分前までには、喪主、遺族、親族は着席します。
- 導師入場・開式
- 導師が入場します。参列者は黙礼で迎えます。
- 読経・引導(表白)
- 読経のあと、引導(表白)が行われます。
- 弔辞拝受
- 弔辞(おわかれの言葉)がある場合のみ
- 読経・焼香
- 約30~40分間 読経が行われます。その間に焼香を行います。
- 導師退場
- 導師が退場します。参列者は黙礼で見送ります。
- 弔電奉読
- 弔電を拝読します。
- 喪主挨拶
- 喪主または遺族代表者が挨拶をします。
- 閉式・出棺
- 故人と最後のお別れ、火葬場へと向かいます。
葬儀後のお礼
葬儀でお世話になった寺院や神社・教会へは、翌日御礼に出向きます。その時に謝礼を持参します。謝礼の表書きは、仏教の場合「御布施」、神式の場合「御祭祀料」または「御礼」、キリスト教などの場合「献金」または「御礼」とします。宗教関係者以外にお世話になった方々へのお礼の挨拶は、初七日までに伺い、菓子折りなどを持参します。
お布施(御礼)の金額
お布施や御礼の金額は明確に決まっておらず、勇気を出して直接聞くと「お気持ちで」と返答されたとの声も良く聞かれます。 御礼の金額が少ないからと、宗教者との関係を悪くしたとの話も聞かれますが、だからといって過剰に包むことは避けたいものです。
御礼は地域や各宗教者の考え方、付き合いの深さによっても変わるものです。御礼の価値は人それぞれ異なるため、自分が包める金額で相談してみるといいでしょう。
「もしも」の時のために
準備しておくこと
- 1ご当家の宗教・宗派などを
確認しておきましょう - ご当家のお寺(神社・教会)様の電話番号などを調べておきましょう。
檀家寺等がない場合、ご紹介することもできます。
- 2写真を探しておきましょう
- 祭壇にお飾りする写真が必要です。できるだけ鮮明な写真を数枚ご準備しておくとよいでしょう。
- 3お知らせする方々の
名簿を作成しておきましょう - 危篤の場合や通夜・葬儀をお知らせする方々の連絡先名簿を作成しておくとよいでしょう。
- 4一般弔問・会葬者の
予測をしておきましょう - ご本人とご家族の交際範囲を合わせた数が一つの目安になります。
お礼状や返礼品の予測にもなります。
- 5ご安置される場所(搬送先)
を決めておきましょう - 病院でお亡くなりになられた場合、どこへお連れし、ご安置されるか(自宅や斎場など)
迷われるケースが多いようです。事前に決めておくとよいでしょう。
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